■『ストレスなく撮影に集中するためには容量・スピード・信頼性が欠かせません』
メモリーカードを選ぶときの基準は容量、スピード、信頼性の3つです。まずは容量。RAW+JPEGの記録形式でカード交換することなく、1日の撮影を終えることを考えた場合、64GBは必要です。持ち物を少なくしたい海外やカット数が増える格闘技・スポーツの撮影ではより大容量な128GBを使うこともあります。
高速カードを選ぶ理由は2つあります。1つは、書き込みに時間がかかると次に訪れる一瞬のシーンを逃すことに繋がりかねないから。もう1つは撮影後、パソコンへ取り込む際に転送スピードが遅いとストレスを感じてしまうからです。
信頼性でいえば以前、富士山で竜巻に巻き込まれたことがありました。カメラも自分も傷だらけ。それでもサンディスクのメモリーカードに記録された写真データは無事でした。過酷な状況でも安心してデータを任せられるのも大切なポイントです。
井賀孝(いが・たかし)
ニューヨークで出会ったブラジリアン柔術を契機に“闘って撮る”写真家の道を志向。2009年からは山伏修行を続けながら、さまざまな媒体で格闘家やスポーツ選手、アーティスト等の撮影にあたっている。
「フォトコン 2018年4月号」より転載