■『メモリーカードは運命共同体。それぐらい大切な存在です』
メモリーカードにまず求めるのはスピードです。旅をしながらの仕事が多く、朝から晩までかなりの枚数を撮ります。そのデータのバックアップを撮影後の宿泊先で取るのですが、スピードが遅いとパソコンへの転送に時間がかかり、ゆっくり落ち着いて休むことができません。スピードが速ければ、休息時間が増えて翌日の撮影の集中力もアップします。
もう一つ、大切なのが容量。例えば砂漠や海辺などの撮影では、カード交換の際にカメラ内に砂が入り込む危険性があります。少しでもトラブルを避ける意味でも、大容量カードは欠かせません。容量が大きなカードは不安という声もありますが、だからこそ私は信頼性の高いサンディスクを使っています。
カメラマンはメモリーカードに記録されたデータが売り物です。ですから〝メモリーカードは運命共同体〞というぐらいの気持ちで選ぶようにしています。
山口規子(やまぐち・のりこ)
栃木県生まれ。東京工芸大学短期大学部写真技術科卒業。文藝春秋写真部を経て独立。女性誌や旅行誌を中心に活動。透明感のある独特な画面構成に定評がある。
「フォトコン 2018年7月号」より転載