夕方と夜の間のわずかな時間、水田は空を映し里が宙に浮く。光跡を長く伸ばしたいので、バルブタイマーで4分間の露光にしました。
■『長期の撮影旅行でも心配なし』
こまめにバックアップ
みなさんも似たような状況だと思いますが、私は仕事や生活のかなりの部分をパソコンに頼っています。そこで怖いのがパソコンの故障。実は一度だけハードディスクがクラッシュして、データをすべて失ったことがあります。幸いにもパソコンを使い始めた頃で、撮影はまだフィルムの時代。記録データもそれほど多くなく実害は軽微でした。でもそれ以来こまめにバックアップを行い、もし同様のことが起きても被害を最小限にとどめるようにしています。
私が行うバックアップは、撮影済みの写真などをポータブルSSDにコピーするだけ。信頼性が大切なので、カメラのSDカードと同じブランドのサンディスク製を使っています。電源もいらずUSBに差しこむだけで手軽に行えるので、たとえば長期の撮影旅行でも心配はありません。
今回この製品の最新版を使う機会を得たので試してみましたが、読み出し速度が速いので撮影が終わって写真をバックアップするのもあっという間。これまで以上に快適です。長時間露光で撮る夜景写真は一晩に撮れる写真の枚数もそれほど多くなく、500GBの容量で十分。手間をかけて自分の好みに仕上げたRAW現像済みの作品データ、それにドキュメントファイルなども信頼のおけるサンディスクエクストリーム ポータブルSSDにまるごとコピーして、万が一のトラブルに備えています。
川北茂貴(かわきた・しげき)
1967年3月京都市生まれ。大阪芸術大学写真学科卒業。ストックフォトや旅行書籍の撮影で世界中を巡る中で各地のきれいな夜景写真に触れる。自分でも東京で撮り始め夜景写真家として今に至る。
「フォトコン 2019年7月号」より転載